映画『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い』ネタバレなし感想・評価|工藤Dの過去が明らかに!【レビュー】
映画『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い』ネタバレなし感想・評価。劇場版への布石となる重要エピソード。あのお岩さんが登場し、工藤Dの悲しい過去と因縁が交錯する。
劇場版を見る前に、これは絶対に見ておけ
タイトルに「序章」とある通り、これは次作『史上最強の劇場版』へのプロローグです。 しかし、ただの予告編ではありません。 シリーズの根幹に関わる「超重要情報」が詰まっています。
今回挑むのは、日本三大怪談の一つ「四谷怪談」のお岩さん。 古典的な幽霊ですが、コワすぎ!の手にかかれば、ただの幽霊では済みません。 怨念の強さが桁違い。 そして、その呪いは工藤Dの過去を暴き出します。 「怪談映画の撮影現場で怪奇現象が起きる」というメタ構造も、白石監督らしくてニヤリとさせられます。
暴君・工藤仁の知られざる「弱さ」
これまで散々暴れ回ってきた工藤D。 しかし本作では、彼の意外な一面が描かれます。 家族への想い、過去のトラウマ、そして孤独。
「なんでこいつはこんなに暴力的なんだ?」 その理由の一端が明かされた時、あなたは工藤Dをただの「面白いおじさん」として見られなくなるでしょう。 (やってることは相変わらず最低ですが) 彼が抱える闇は、お岩さんの怨念と共鳴し、物語に深みを与えます。 ただの暴れん坊将軍ではない、哀愁漂う中年男性としての工藤仁。 そのギャップに、心が少し揺らぎます。
呪いの連鎖とアシスタント市川の受難
今回も市川さんは酷い目に遭います。
| 評価項目 | 評価 |
|---|---|
| お岩さんの呪い | じわじわ来る嫌な感じ |
| 市川さんの憑依 | 演技力が凄い |
| 工藤Dの涙 | 貴重なシーン |
【解説】 お岩さんの呪いにより、体調を崩し、精神を蝕まれていく市川さん。 その鬼気迫る演技は必見です。 顔が崩れ、言葉にならない叫びをあげる姿は、特殊メイクなしでも十分に怖い。 女優・久保山智夏の実力が光ります。
そして、彼女を救おうとする工藤Dの不器用な優しさ。 二人の絆が深まる(?)重要なエピソードでもあります。 ラストの除霊シーンは、シリーズ屈指の緊張感。 いつものバットではなく、別の方法で怪異に立ち向かう工藤Dの姿に注目です。 「俺がなんとかしてやる!」という気迫は、今回ばかりは本物に見えました。
古典怪談×モキュメンタリーの化学反応
「四谷怪談」という古典を、現代の映像技術とモキュメンタリー形式で再構築する。 この試みは見事に成功しています。
お岩さんが現れる予兆、障子の隙間からの視線、湿り気のある恐怖。 これまでの「モンスターパニック寄り」の作風から一転、正統派Jホラーの怖さを味わえます。 「古典なんて怖くないでしょ?」と思っている現代っ子にこそ見てほしい。 日本の幽霊の「粘着質」な怖さが、現代のデジタル映像に乗って襲ってきます。 白石監督のホラー作家としての引き出しの多さに驚かされるでしょう。
すべては「史上最強」のために
本作単体でも楽しめますが、やはり真価を発揮するのは次作を見てからです。 ここで蒔かれた種が、劇場版でどのように芽吹くのか。 工藤Dが手に入れた「あるアイテム」が、どう使われるのか。
エンディングロールの後も、席を立たないでください(配信なら停止しないでください)。 そこには、衝撃の予告が待っています。 「次は神と戦うぞ!」と言わんばかりのテンションに、期待値はMAXまで跳ね上がります。
結論:嵐の前の静けさを楽しむ
派手なアクションや爆発はありません。 しかし、静かに、確実に、破滅へと向かう足音が聞こえてきます。
工藤Dファンなら必見。 彼の人間性を理解するための教科書のような作品です。 これを見てから劇場版を見れば、カタルシスが3倍になります。 お岩さんの呪いより怖いのは、人間の執念かもしれません。 そして、その執念こそが、世界を救う鍵になるのです。
作品情報

小林 祐太
TV60編集長。脚本構造と映像技術の分析に基づいた『構造批評』を得意とする。ガジェットレビューでは、スペック数値よりも『生活への定着度』を重視し、最低1ヶ月以上の実使用を経た上での評価を徹底している。
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