HOME/GADGET/AUDIO/ 2025-12-20

Sony WH-1000XM5 実機レビュー:ノイキャンは神だが夏は地獄?旧型との比較も解説

【自腹レビュー】Sony WH-1000XM5のノイズキャンセリング性能は世界最高峰だが、夏場の蒸れは致命的?旧モデルWH-1000XM4やAirPods Maxとの比較、メリット・デメリットを徹底解説。スイッチを入れた瞬間、世界から「音」が蒸発する感覚をあなたに。

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SCORE
RANKS

60秒で結論買うべき?観るべき?

GOOD

世界をミュートする「魔法のスイッチ」

BAD

夏場は耳がサウナになる

耳につける「精神と時の部屋」

スイッチを入れた瞬間、私は自分の耳を疑いました。 世界から「音」が蒸発したのです。

カフェで隣の席のカップルが痴話喧嘩をしていても、このヘッドホンをつければ無音のパントマイムに早変わり。 電車の轟音も、オフィスの話し声も、すべてが「なかったこと」になります。

これはもはや、科学的な暴力です。 (あまりの静けさに、自分が難聴になったのかと本気で焦りました)

音楽を流さなくても、ただ装着してNCをオンにするだけで、集中力が劇的に向上します。 「いつでも、どこでも、自分だけの世界に引きこもれる」。 この魔法を手に入れるためなら、5万円という価格はあまりに安すぎると断言できます。

夏場は「耳サウナ」で地獄を見る

ただし、日本の夏をナメてはいけません。 イヤーパッドの密閉性が高すぎるあまり、真夏の屋外で使うと、耳周りが灼熱地獄と化します。

5分歩いただけで、イヤーパッドの中は汗でビチャビチャ。 (不快すぎて投げ捨てようかと思いました)

涼しい室内や電車内なら天国ですが、炎天下での使用は苦行そのものです。 「一年中これ一本でいく」というのは、残念ながら幻想です。 夏場は大人しくイヤホンを使いましょう。

BEYOND THE 60 SECONDSここから先は、深掘りレビュー。
Technical Review

前モデル・競合との比較検証

私がWH-1000XM5を選んだ理由は、圧倒的な「静寂」と「装着感」のバランスです。 旧モデルや競合機種と比較して、何が進化したのか整理しました。

比較項目WH-1000XM5 (本機)WH-1000XM4 (旧型)Apple AirPods Max
ノイキャン最強非常に強い強い
装着感圧迫感が少ない少しきつい重い
デザインミニマルメカっぽい独特
持ち運び折りたたみ不可折りたたみ可ケースが微妙

【解説】 前モデル(XM4)からの最大の進化は「自然な静寂」です。 XM4は「耳栓をギュッと押し込んだような」圧迫感がありましたが、XM5はフワッと包み込まれるような感覚なのに、ノイズだけが消えます。 ただし、折りたたみができなくなった点は明確な退化です。カバンの中で場所を取るのだけは我慢が必要です。

オートNCオプティマイザーの衝撃

カタログスペックに「オートNCオプティマイザー」という難解な言葉がありますが、これこそが本機の心臓部です。

  • 機能: 髪型、メガネの有無、気圧などを検知して、ノイズキャンセリングを自動で最適化する機能。

【解説】 要するに、「誰が、どこで使っても、勝手に最高の静けさを作ってくれる機能」です。 ユーザーがいちいち設定をいじる必要はありません。 メガネをかけていても、髪が伸びてきても、常にベストな静寂を提供してくれます。 この「おもてなし精神」こそが、Sonyの技術力の結晶なのです。

実際のストレスポイント:夏場の蒸れ

先ほども触れましたが、この点だけはどうしても無視できません。

項目使用感
密閉性高すぎる
通気性ほぼゼロ

【解説】 レザー調のイヤーパッドは肌触りが最高ですが、通気性は皆無です。 室温25度以上の環境で長時間つけていると、耳の周りに汗がたまり、不快指数が急上昇します。 「音質」や「ノイキャン」は完璧ですが、「快適性」に関しては季節を選ぶという事実を、購入前に知っておくべきです。

結論:静寂を金で買う価値はある

「仕事に集中したい」「移動中を映画館にしたい」。 そんな願いを持つ人にとって、これ以上の投資はありません。 世界をミュートする快感を知ってしまったら、もう元の生活には戻れません。

90点。 夏場の蒸れと、折りたためない点以外は完璧な「神機」です。 人生の時間を濃密にしたいなら、迷わずポチってください。

製品スペック・評価

メーカー / モデルSonyWH-1000XM5
参考価格¥59,400
総合ランク
S/ 90
判定即決OK
小林 祐太
WRITTEN BY

小林 祐太

TV60編集長。脚本構造と映像技術の分析に基づいた『構造批評』を得意とする。ガジェットレビューでは、スペック数値よりも『生活への定着度』を重視し、最低1ヶ月以上の実使用を経た上での評価を徹底している。

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