HOME/CINEMA/ 2026-01-24

映画『ゾンビアス』ネタバレなし感想・評価|食事中閲覧禁止!JK×排泄物×ゾンビの最悪なマリアージュ【レビュー】

映画『ゾンビアス』ネタバレなし感想・評価。井口昇監督が放つ、スカトロ×ゾンビの異色作。トイレから現れるゾンビ、飛び交う排泄物。人間の尊厳を試される、最低で最高なエンターテインメント。

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SCORE
RANKC

60秒で結論買うべき?観るべき?

GOOD

ここまで「汚い」をやりきった勇気。女優陣の体当たり演技。

BAD

生理的に無理な人は開始10分で吐く。食事中には絶対に観てはいけない。

警告:この映画は「臭い」ます

まず最初に、最大限の警告を。 この映画は、食事中、食前、食後に観てはいけません。 なんなら、体調が悪い時に観るのも危険です。

タイトルから察してください。『ゾンビアス』。 英語タイトルは『Zombie Ass: Toilet of the Dead』。 はい、「お尻」と「トイレ」の映画です。

ゾンビ映画といえば「血」や「内臓」がお決まりですが、本作の主成分は「排泄物」です。 画面から強烈な異臭が漂ってきそうな映像体験。 映画を観ていて「物理的に気持ち悪くなる」という稀有な体験ができます。

井口昇監督の「変態性」が爆発

『片腕マシンガール』や『ロボゲイシャ』で知られる井口昇監督。 彼の作品は常に常軌を逸していますが、本作はその中でも「汚さ」において頂点を極めています。

「美少女がウンコまみれになる」 この一点に、監督の並々ならぬフェティシズムを感じます。 普通ならオブラートに包むところを、あえてド直球で描く。 その潔さは、もはや芸術的……とは言いませんが、ある種の「覚悟」を感じさせます。

しかし、その覚悟を受け止められる観客が、世界に何人いるのでしょうか。 私は途中で3回ほど、画面を直視できずに目を逸らしました。

BEYOND THE 60 SECONDSここから先は、深掘りレビュー。
Technical Review

なぜか全力投球の女優たち

こんな最低な(褒め言葉)脚本なのに、出演している女優陣は本気です。 これが日本のB級映画の恐ろしいところです。

評価項目評価
中村有沙清純派の殻を破りすぎ
ゾンビのメイク汚い(褒め言葉)
アクション無駄にキレがある

【解説】 主演の中村有沙さんは、元てれび戦士。 そんな経歴を持つ彼女が、便器から飛び出すゾンビと戦い、汚物にまみれる姿は、涙なしには見られません(別の意味で)。 「仕事を選んで!」と叫びたくなりますが、彼女の演技は鬼気迫るものがあります。

また、共演の護あさなさんの美貌とナイスバディも、この汚い世界観の中で一服の清涼剤……にはならず、むしろギャップで狂気を際立たせています。 彼女たちが真剣であればあるほど、画面のシュールさが増していく。 この「ズレ」こそが、井口ワールドの真骨頂です。

意外なドラマ性

「ただ汚いだけの映画」かと思いきや、意外にもストーリーには軸があります。 妹をイジメで亡くした主人公のトラウマ。 罪悪感との葛藤。 そして、異形のものたちとの戦いを通じた再生(?)。

ゾンビの設定も独特です。 寄生虫によってゾンビ化するというSF設定があり、ゾンビたちが「ある目的」のために行動している点もユニーク。 単なるパニック映画ではなく、モンスター映画としての骨格も(腐っていますが)ちゃんとあります。

特に後半、驚きの展開が待っています。 「え、そっちに行くの?」という斜め上のラスト。 感動はしませんが、唖然とすることは間違いありません。

音響効果の「悪意」

本作を語る上で外せないのが、音響効果(SE)です。 排泄音、ガスの音、肉が裂ける音。 これらの音が、非常にリアルかつ大音量で流れます。

ヘッドホンでの視聴は自殺行為です。 ASMRの真逆を行く、「不快音のフルコース」。 音響スタッフは、一体どんな気持ちでこの音を調整していたのでしょうか。 「もっと湿り気を!」とか指示が出ていたのでしょうか。 想像するだけで食欲が失せます。

「愛」と「便意」の物語

キャッチコピーに「愛する人を、殺せますか?」ならぬ「愛する人のウンコを、愛せますか?」みたいな問いかけが含まれている気がします。 究極の愛の試金石。

……いや、無理です。 普通の人間には無理です。 でも、この映画の登場人物たちは、その境界線を軽々と(あるいは強制的に)超えていきます。 人間の尊厳とは何か。 恥じらいとは何か。 そんな哲学的なテーマを、汚物にまみれて問いかけてくる怪作です。

結論:混ぜるな危険、観るな危険

はっきり言います。 普通の感性をお持ちの方は、回れ右してください。 『ウォーキング・デッド』のようなゾンビ映画を期待してはいけません。

しかし、あなたがもし、 「常識に囚われた映画に飽きた」 「倫理観のタガが外れた世界を見たい」 「井口昇監督の脳内を覗いてみたい」 という特殊な訓練を受けた猛者であれば、挑戦する価値はあります。

観終わった後、トイレに行くのが少し怖くなるかもしれません。 そして、しばらくカレーは食べられなくなるでしょう。 その覚悟がある方のみ、再生ボタンを押してください。 健闘を祈ります。

作品情報

時間85分
視聴難易度
家族向け要確認
配信Amazon Prime
小林 祐太
WRITTEN BY

小林 祐太

TV60編集長。脚本構造と映像技術の分析に基づいた『構造批評』を得意とする。ガジェットレビューでは、スペック数値よりも『生活への定着度』を重視し、最低1ヶ月以上の実使用を経た上での評価を徹底している。

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